家族連れ等で賑わう休日の公園内に一人の少女がいた。
彼女の名はフェリーチェ・プリンセス・アース。地球の王女なのだ。

そんな彼女は公園内を歩いていた。
「ここが公園なのね。なんて気持ちのいいところなんでしょう。」
公園に来たのが初めてなのかとても興味津々だった。

一方同じ頃サニーはお馴染みの面々とボール遊びをしていた。
ルージュ・フローラ・マイケルの順にパスを繰り返していた。しかしサニーがキャッチするのに失敗してしまい、ボールは転がってしまう。
しかし運良くボールは白いワンピースを着た一人の少女に拾われたのだった。

サニー達は礼を言うと少女は話し始めた。
「わたくしフェリーチェ・プリンセス・アースっていうの。ここだけの話なのですが、実はわたくしは地球の王女なのです。」
もちろんサニー達は驚くが、彼女は更に続けた。
「わたくしは王女として生まれ育った故に普通に街に出たことがなかったのです。街に出る機会があっても大抵公務の一貫であったりすることが多くなかなか自由に遊べる機会がなかったのでずっと外の世界に憧れていましたの。それで今日王族達には悪いと思いつつもこっそり王室を抜け出して来たのです。でもわたくしサニーさんと会えてとても嬉しいですわ。」

自分の名を知っていることにサニーは驚いた。どうやらフェリーチェはサニーが日々悪党と戦っている事を知っていたようだ。
そして事情を聞いたサニー達はフェリーチェをもてなすことにしたのだった。

一行は公園の他、街にある娯楽施設を訪れたりして娯楽を楽しんだ。初めて目にする設備にフェリーチェは興味津々だった。
一通り娯楽を堪能した一行だったが、街を歩いてる時事件は起きた。

「お前達姫様に何をしている?」
突然一行を武装した集団が囲んだのだ。サニー達は戦おうとするが、フェリーチェがそれを引き止めた。
「待って、そのお方は王室を護衛する戦闘員なのです。わたくしと一緒にいる方達はわたくしに娯楽の楽しさを教えてくれた恩人なのです!」
フェリーチェは必死で戦闘員を説得するが、戦闘員は止まらなかった。

「さあ、王女様から離れるんだ!」
戦闘員達が迫った時だった。

「待たぬかお前ら!!」
誰かが引き止めると一斉に戦闘員の動きが止まった。
戦闘員が振り返るとそこには青と緑を基調としたマントを着用した王らしき人物と青と緑を基調としたベルラインのドレスを着用した王妃らしき人物が立っていた。

「王様と王妃様、一体どうしてここに?」
フェリーチェは驚きながら聞いた。

「城を抜け出して街に出ていたものだから心配で見に来たんだ。」
「でもサニーと一緒なら安心ね。良き友人にも恵まれていて良かったですわ。」
王族達がサニーを知っていることに一同は驚いた。

「おっと名乗るのを忘れていたね。わしはカナタ・キング・アースだ。」
「わたくしはマーメイド・クイーン・アースというの。サニーが正義のために戦っていることもしっかりとご覧になられております。そして日々の活躍もあって平穏な日常が訪れているのは大変嬉しいことでございます。」
「マイケル殿、其方の会社の商品を我が王族達も御用達にしておるぞ。」
マイケルは自社製の商品が王族達の間で愛用されているのがとても嬉しかったようだ。
「おっと、なんやかんやで次の公務の時間だ。フェリーチェ、そろそろ城に戻るぞ。」
カナタに呼ばれ、フェリーチェは王族の元へ戻った。

「今日はサニー達と一日遊べて楽しかったよーっ。」
「今度は城に呼んでやるから楽しみにしてるんだぞ。」
王族達は公務のため城に戻った。

終わり

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